昨晩、昔の写真を見た。
木登りが好きだった事、姉に女装させられた事、今は無き家の周り。
朝から徒歩で生家の周りを歩いた。
家は更地になっているけれど、目の前の一本だけ生えた銀杏の木だけはまだ堂々立っていて、昔はとても大きく感じたものがとても小さく見えた。
とても小さな町。

一番初めに音楽に出会った場所はもう違うビルが立っていて、でもドジョウをすくった川は、高校時代と同じ景観を保っていて、駅前は相変わらず自転車があふれていて、近くの鉄製の陸橋は錆び付いてだれも通らない。
家の近くの小さな踏切が好きだった。
巨大なガス会社の球がいつか爆発するんじゃないか?なんて思っていた。
ランドリーでもそんな台詞があったな。

過去の記憶。
でもところどころ思い出せないものがある。
あるものは残り、そしてあるものは新しくなって今がある。
この町がとても愛おしく感じる。
かといって実家に戻ろうと思わないのは、記憶の中にあるこの風景をそのまま残しておきたいという、気持ちがあるからだろう。
時々戻っては、また懐かしむ。
記憶の断片をつなぎ合わせて、また忘れる。
そんな生き方もまた心地よい。